fltech - 富士通研究所の技術ブログ
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富士通研究所の研究員がさまざまなテーマで語る技術ブログ
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AIアバターによる質疑応答やプレゼンテーションを実現する「Fujitsu ナレッジAIアバター」技術のご紹介
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はじめに こんにちは。人工知能研究所の陽奥、豊田、ジャパン・グローバルゲートウェイの松永です。富士通では、AIアバターが質問に対して、例えば経営者やベテラン技術者の知識をデータ化したナレッジに基づいて回答を行うことや、プレゼンテーション資料を理解して発表原稿を作成し、発表することができる「Fujitsu ナレッジAIアバター」技術を開発しました(下図:Fujitsu ナレッジAIアバターのWeb UI例)。今回は技術の特徴と仕組みについて紹介します。 ナレッジAIアバターのUI Fujitsu ナレッジAIアバター 「Fujitsu ナレッジAIアバター」は、質問に対し、ナレッジを組み込んだA…
4時間前

DATA2025で日欧データスペースの比較分析について発表しました
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はじめに こんにちは。富士通研究所 データ&セキュリティ研究所の石原俊です。DATA 2025(正式名称:International Conference on Data Science, Technology, and Applications)に参加し発表をしてきました。今回はDATA 2025における所属研究チームの発表を中心に報告をお届けします。
15時間前

Materials Informatics特集 #11:(レビュー論文紹介) 万能なAIモデル「汎用MLIP」とは?
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はじめに こんにちは、富士通研究所コンピューティング研究所の岩崎です。今回の記事では材料科学や化学の世界で注目を集めている汎用機械学習原子間ポテンシャル(Universal Machine Learning Interatomic Potential, U-MLIP)についてご紹介します。U-MLIPは、この分野で最も活発に研究が進められており、材料の開発や設計においてブレイクスルーとなる可能性を秘めています。
21時間前

Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG技術のご紹介 #5 Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG for LA (Log Analysis)
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こんにちは。Fujitsu Research of India の Supriya と、人工知能研究所の大浦です。 富士通では企業における生成AIの活用促進に向けて、多様かつ変化する企業ニーズに柔軟に対応し、企業が持つ膨大なデータや法令への準拠を容易に実現する「エンタープライズ生成AIフレームワーク」を開発し、2024年7月よりAIサービス Fujitsu Kozuchi (R&D) のラインナップとして順次提供を開始いたしました。 本記事では、このフレームワークを構成する「Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG for LA (Log Analysis)」についてご紹介いたします。(*1)…
3日前

Materials Informatics特集 #10:半導体デバイス設計への因果発見AIの適用
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はじめに こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の栗林壮太郎です。Materials Informatics特集の第10回は、因果発見AIの適用事例として、富士通研究所 デバイス&マテリアル研究センターとの社内実践事例を紹介します。本事例では、従来人手で行われてきた半導体デバイスの性能向上案の妥当性の検証に因果発見AIを適用することで、検証期間を大幅短縮し、かつ、詳細な性能向上の原理を見出すことを目標としました。本事例の関連論文が学術雑誌Applied Electronic Materialsで2025年5月25日に掲載されています[1]。
1ヶ月前

Materials Infomatics特集#9: 材料の性質は何が原因で変化するの?因果発見AIがお答えします!
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はじめに こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の藤田です。富士通研究所では、コンピューティングとAIを活用し材料探索を加速する技術(Materials Informatics, MI)の開発に取り組んでおります。今回は統計的因果探索を活用した材料発見について紹介します。前回の記事では富士通独自開発のニューラルネットワークポテンシャル自動生成ツールを用いた事例紹介をしました。ご興味がある方は以下からご一読ください。 blog.fltech.dev
1ヶ月前

ICASSP 2025に2件採択! ”人物再同定(Person Re-ID)”と”機械学習の忘却(Machine Unlearning)”に関する最新技術を紹介
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こんにちは、富士通研究所の空間ロボティクス研究センター)長村、人工知能研究所)渡邉です。 今回は、ICASSP 2025に採択された2つの研究成果をご紹介します。
1ヶ月前

Materials Informatics特集 #8: 【事例紹介】GeNNIP4MDを用いたプロピレングリコールの誘電特性の計算
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はじめに こんにちは、富士通コンピューティング研究所 Materials Informatics Projectの山﨑です。我々のプロジェクトでは、その名の通りMaterials Informatics(MI)の研究開発を行い、材料技術に関するお客様の課題を解決することを目的して活動しております。 今回のMaterials Informatics特集では、私たちの開発している分子動力学シミュレーション向けニューラルネットワーク力場(Neural Network Potential, NNP)を作成するツールGeNNIP4MD[1]を用いて東京大学様およびJSR株式会社様が実施されたプロピレング…
1ヶ月前

低温で電気信号はどう変わるか?量子コンピュータ向けの配線設計技術の一部を紹介
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こんにちは。量子研究所の福盛です。本回は、超伝導量子コンピュータ向けの設計技術の1つとして、低温での高周波電気信号がどのように変わるかを解説したいと思います。
1ヶ月前

Materials Informatics特集 #7:機械学習分子動力学シミュレーションによる大規模ナフィオン膜内のプロトン輸送の解析
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はじめに こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の吉本勇太です。私たちは、高精度分子動力学シミュレーション向けニューラルネットワークポテンシャルの自動生成ツールGeNNIP4MD [1] の開発に取り組んでいます。なお、GeNNIP4MDの詳細に関しては、前回のMaterials Informatics特集 #6で詳しく解説していますので、ご興味がある方は以下からご一読ください。 今回のMaterials Informatics特集 #7では、GeNNIP4MDを用いて作成した高分子電解質膜(ナフィオン)向けニューラルネットワークポテンシャルに関するプレプリント [2] の内容につ…
1ヶ月前

Materials Informatics特集 #6:分子動力学シミュレーションの未来を拓く!高精度NNP自動生成技術「GeNNIP4MD」
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はじめに こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の松村直樹です。先日、弊社が開発している分子動力学(Molecular Dynamics: MD)シミュレーション向けニューラルネットワーク力場の自動生成ツールGeNNIP4MD (Generator of Neural Network Interatomic Potential for Molecular Dynamics) が、材料系の国際論文誌Journal of Chemical Theory and Computation (JCTC) に掲載されました。そこで今回のMaterials Informatics特集 #6では、…
1ヶ月前

量子計算機を使った新しい素因数分解法の提案論文を読んでみた (その2)
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はじめに こんにちは、データ&セキュリティ研究所の山口と伊豆です。 2024年12月に中国の研究者たちが量子アニーリング計算機を使ってある条件を満たす2048ビット合成数の素因数分解に成功したという論文を発表しました。インターネット等で使用されているRSA暗号やRSA署名という暗号方式は合成数をパラメータ(公開鍵)として使用しており、この合成数の素因数分解が難しいことが安全性の根拠となっています。このため2048ビット合成数が簡単に素因数分解できてしまうとRSA暗号やRSA署名が解読されてしまい、インターネットの安全性が大きく揺らいでしまいます。本記事では本論文の提案内容を解析し、2048ビッ…
1ヶ月前

Materials Informatics特集 #5:(レビュー論文紹介) AIで原子を動かす!?MLIPの世界へようこそ
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今回の記事では材料科学や化学の世界で注目を集めている機械学習原子間ポテンシャル(Machine Learning Interatomic Potential, MLIP)についてご紹介します
1ヶ月前

Materials Informatics特集 #4: (レビュー論文紹介) 安定したMDシミュレーションが可能なMLIPってどんなモデル?【Forces are not Enough】
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はじめに こんにちは、富士通コンピューティング研究所 Materials Informatics Projectの山﨑です。私たちのチームでは、その名のとおりMaterial Informatics(MI)の研究開発を行い、材料技術に関するお客様の課題を解決することを目的して活動しております。 今回のMaterials Informatics特集 #4では、安定したMD(Molecular Dynamics: 分子動力学)シミュレーションが可能なMLIP((Machine Learning Interatomic Potential: 機械学習力場)について、最新の論文の知見をもとに紹介したい…
2ヶ月前

Fujitsu Quantum Day 2025 Japanで超伝導量子ビットの作製技術についてポスター発表しました
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はじめに こんにちは、量子研究所で超伝導量子コンピュータのハードウェアに関する研究開発を担当している山口です。 2025年3月28日に開催したイベントFujitsu Quantum day 2025 Japan (https://www.fujitsu.com/global/about/research/technology/quantum/event-202503/)にて、量子コンピューティング技術のポスター発表を行いました。今回、そこでの発表内容についてご紹介します。
2ヶ月前

業界初:熟練者の勘と経験をAIが継承 ― 不具合分析に革新をもたらす新手法
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こんにちは。富士通の菊月、松尾と、株式会社Things(以下、「Things」)の森田です。 Thingsと富士通研究所は富士通が進めるオープンイノベーション活動「FUJITSU ACCELERATORプログラム」を通じて、製造業の不具合分析に業界初となる革新的なアプローチに取り組んでいます。
2ヶ月前

Materials Informatics特集 #3:第72回応用物理学会春季学術講演会で機械学習ポテンシャルによる大規模・長時間分子動力学シミュレーション技術を発表しました
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はじめに こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の吉本勇太です。私たちは、コンピューティングとAIを活用し、材料探索を加速する技術の開発に取り組んでいます。 私たちが開発したニューラルネットワークポテンシャルの自動生成ツールGeNNIP4MD (Generator of Neural Network Interatomic Potential for Molecular Dynamics) を用いた研究成果が、第72回応用物理学会春季学術講演会に採択され、2025年3月に東京理科大学野田キャンパスにてポスター発表を行いました。今回のMaterials Informatics特集 #…
2ヶ月前

量子コンピュータを活用した材料物性シミュレーション技術の開発#2:有限温度シミュレーション技術
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こんにちは、量子研究所で量子アルゴリズムの研究をしております松本徳文です。先日2025年3月28日にUvance Kawasaki Towerにて富士通主催のグローバル量子コンピューティングイベント 「Fujitsu Quantum Day」が開催されました。その中で私たちの研究チームの最近の成果をポスター発表しました。前稿「量子コンピュータを活用した材料物性シミュレーション技術の開発#1:量子コンパイル技術」 [1]に引き続きまして、本稿ではポスター発表内容の2点目である有限温度シミュレーション技術(Markov-Chain Monte Carlo with Sampled Pairs of…
2ヶ月前

世界最大級256量子ビット超伝導量子コンピュータの開発
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こんにちは、量子研究所の近藤です。このたび富士通は、理化学研究所和光キャンパス内に設置している理研RQC-富士通連携センターにて、世界最大級 (注1)となる256量子ビット超伝導量子コンピュータを稼働させました[1]。2023年10月に稼働させた64量子ビット超伝導量子コンピュータに続く成果になります。64量子ビットシステムの公開から、冷凍機サイズをほぼそのままで、量子ビット数を4倍の規模に拡大したのですが、本記事では、256量子ビットシステムへ規模が拡大できた技術のポイントについて紹介します。
2ヶ月前

量子コンピュータの計算効率を劇的改善!STARアーキテクチャの進化と応用
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こんにちは、量子研究所の兎子尾です。今回は、私たちが開発を進めている量子コンピュータのソフトウェア技術に関する話題をお届けします。量子コンピュータは未来のテクノロジーとして期待を寄せられており、ここ数年で開発競争が激化しています。その中でも、富士通と大阪大学*1が開発した、量子コンピュータの実用化を早める革新的な技術である「Space-Time efficient Analog Rotation quantum computing(STAR)アーキテクチャ」*2は、過去2回のプレスリリース*3*4により、世界中の注目を集めつつあります。このSTARアーキテクチャに関して、2025年3月28日に…
3ヶ月前

量子コンピュータを活用した材料物性シミュレーション技術の開発#1:量子コンパイル技術
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こんにちは、量子研究所で量子アルゴリズムの研究をしております松本徳文です。先日2025年3月28日にUvance Kawasaki Towerにて富士通主催のグローバル量子コンピューティングイベント 「Fujitsu Quantum Day」が開催されました。その中で私たちの研究チームの最近の成果をポスター発表しましたので、その内容をご紹介したいと思います。
3ヶ月前

Materials Informatics特集 #2:APS2025での機械学習ポテンシャルの研究動向
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はじめに こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の松村直樹です。Materials Informatics特集の第2回は、機械学習ポテンシャルに焦点を当て、最新の研究動向や注目論文を取り上げます。前回の記事では、国際学会APS2025にて私が発表した内容の紹介をしました。詳細は以下をご参照ください。 APS2025では、材料特性の分析や第一原理計算の高度化、機械学習ポテンシャルの開発、実験とシミュレーションの融合など、材料探索に関する幅広いテーマが取り上げられました。特に材料分野におけるAI活用の研究は多くの聴講者を集めており、材料分野のビッグトレンドになっていると感じました。本記…
3ヶ月前

理論上最高効率の量子ニューラルネットワークを発明!~複雑性の中に潜む美しさ~
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こんにちは、量子研究所の鎮西です! 私は2025年3月28日に開催されたFujitsu Quantum Day 2025 Japanにおいて、量子ニューラルネットワークの学習効率に関する最新の研究成果について発表を行いました。 今回はその内容について解説します。 世界最先端の研究動向だけでなく、量子ニューラルネットワークの中に潜む「美しさ」もお伝えできればと思います。 この成果は、量子機械学習分野における世界最大の国際会議Quantum Techniques in Machine Learning 2024で口頭発表にも採択され、世界的にも高く評価していただきました[1]。 同じ内容で論文[2…
3ヶ月前

AAAI 2025 で高次元のベイズ最適化について発表しました
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はじめに こんにちは、人工知能研究所の苗村と竹森です。2025年2月25日~3月4日に開催された人工知能に関する国際会議 AAAI 2025 にて、複雑で高コストな最適化問題を効率よく解くためのベイズ最適化手法について発表したので、その内容を紹介します。
3ヶ月前

OPEAを活用した生成AIアプリ開発入門
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こんにちは。富士通研究所 先端技術開発本部の小坂佳恵です。 私たちのチームは、OSSを活用した生成AIアプリのDevOpsを実現するためのプラットフォームを検討しています。 近年注目を集めている「生成AI」。画像や文章を自動で作成する技術として知られていますが、具体的な活用方法に迷われている方も多いのではないでしょうか。 例えば、文章の要約、質問応答、アイデア創出など、様々な業務を生成AIを活用して遂行するアプリケーションを、ここでは生成AIアプリと呼んでいます。 生成AIアプリは、従来型のシステムでは困難だった高度な自然言語処理や曖昧性の許容、複雑な推論を可能にし、業務効率化や新たな価値創造…
3ヶ月前

スパコン環境での決定グラフ型量子回路シミュレータの高速化
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はじめに こんにちは、量子研究所の量子アプリCPJの猪谷です。2025年3月28日にFujitsu Uvance Kawasaki Towerで開催されたFujitsu Quantum Day (FQD) 2025 Japanでポスター発表を行いました。今回は、この発表内容をFujitsu Tech Blogの方でも紹介させていただきます。なお、発表した技術自体は、2024年11月17日-22日に米国アトランタで開催されたSC24で発表されたものです [1]。技術の詳細はIEEE QSW24での発表 [2]もご覧下さい。
3ヶ月前

Materials Informatics特集 #1:APS2025で機械学習ポテンシャルの生成技術を発表しました
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はじめに こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の松村直樹です。私たちはコンピューティングとAIを活用した、材料探索を加速する技術(Materials Informatics: MI)の開発に取り組んでいます。 MIは、近年のコンピューティングとAIの技術進展に伴い、非常に盛んになってきた研究領域であり、材料探索の業界に革新をもたらしています。これから2か月間、MIの特集記事を投稿していきますので、ぜひご期待ください。第一回として、私が国際学会APS2025で発表した内容についてご紹介します。 私たちが開発した材料探索を加速するソフトウェアGeNNIP4MD(Generator o…
3ヶ月前

コマを回すと未来のまちの姿が見える!?市民との共創から生まれた未来空想装置「ワンダリングアーカイブス」
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こんにちは、コンバージングテクノロジー研究所の久徳です。 今回は、「バックキャスティングで考える2035年のWell-beingな川崎市」をテーマに、 川崎市役所、デンマーク・デザイン・センター、富士通と、川崎市民の皆様と共創してアイデアを考えた「ワンダリングアーカイブス」という未来空想装置について、そのプロトタイプの概要と内部で使用されている画像生成AI技術に関するご紹介をさせていただきます。
3ヶ月前

Arm CPUを利用してオンプレミス x 生成AIを低コストで実現! ~プライベートな環境で社外秘情報も活用可能!~
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富士通研究所では、Arm CPUを利用した低コストAI推論を研究開発しています。本技術をLLMに適用することで従来と比較して最大12倍の推論性能向上を実現しました。
3ヶ月前

広島大学との共同研究で開発した量子化学計算ソフトウェア「GANSU」をOSS公開しました
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はじめに こんにちは、コンピューティング研究所の辻です。私は、富士通スモールリサーチラボ(以下、富士通SRL)という産学連携の取り組みで、広島大学に常駐して共同研究に従事しています。広島大学SRLでは、量子化学計算の高速化について研究しています。量子化学は、電子状態を考慮することで分子構造の最適化や物性予測の精度を大幅に向上させられますが、計算量が極めて大きいという課題があります。情報科学と化学という異なる専門分野にまたがるハードなテーマですが、組織的な連携を強化した富士通SRLの仕組みを活かして、理論的な枠組みの理解から並列アルゴリズムの考案・効率的な計算の実装まで一気通貫で取り組んでいます…
3ヶ月前