AIREV株式会社さんのフィード

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AIREV株式会社は自然言語処理を中心にAI技術の研究開発と社会還元を行っております。 AI領域での量子コンピュータの活用についての調査・検証も精力的に行っております。

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【追実験】D-Wave LeapのDQMを使って地図の塗り分け問題を最少の色で解く
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はじめにAIREV株式会社の上里です。以前に投稿したDiscrete Quadratic Model(DQM)で地図の塗り分け問題を解く記事で、カナダの州を4色で塗り分けてみました。こちらはD-Waveの公式ドキュメントの例題を使わせていただいたのですが、塗り分け結果の地図をまじまじ見ていると、「3色でも塗り分けられそうな地図じゃないか?」ということに気が付いてしまいました。今回はより少ない色で地図の塗り分けを行うように問題定式化を工夫し、実際に3色で塗り分けができるか、追実験をしてみたいと思います。 前回の問題定式化のおさらいここでは簡単におさらいをしますが、DQMの基礎...
2年前
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D-Wave Leap の Discrete Quadratic Model を使って地図の塗り分け問題を解いてみる
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はじめにAIREV株式会社の上里です。D-Wave社の量子アニーリングクラウドサービスLeapで提供されている、問題の制約を直接的に表現することができる問題定式化モデルであるConstrained Quadratic Model(CQM)に関する記事を以前に書きました。今回はその続編としまして、離散変数を直感的に扱えるという特徴をもつDiscrete Quadratic Model(DQM)を利用した問題定式化を試してみようと思います。この記事では地図の塗り分け問題をDQMで定式化し、Leapのハイブリッドソルバで解いてみます。 Discrete Quadratic Mode...
2年前
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近い未来のための量子アルゴリズム : 変分量子アルゴリズム
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はじめに先日、IBM社が 127 量子ビットの新型量子コンピュータ「Eagle」を公開し、量子コンピュータは身近なものになりつつあります。しかしながら、現時点で存在する量子コンピュータは、誤り訂正機能を持たず、正確な計算を行うことはできません。一方、誤り訂正機能を持つ量子コンピュータの実現には、まだ数十年かかると言われています。そこで、今後数十年という近い未来に、量子コンピュータで何かできないかと、近年盛んに研究が行われています。誤り訂正機能を持たない量子コンピュータを用いた最も代表的なアルゴリズムとして、変分量子アルゴリズムが挙げられます。そこで、本稿では変分量子アルゴリズムに...
2年前
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基本的な量子ゲートを理解して加算器・ドイチュのアルゴリズムをIBM Qで動かそう
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はじめに本記事では、量子ビットの数式的な表現、代表的な量子ゲートの役割を説明します。その後、量子ゲートを用いて加算器(半加算器)とドイチュのアルゴリズムを IBM Q (IBM Quantum) で動かしてみた結果を報告します。対象読者: 量子コンピュータの基本を学んでみたいIT系エンジニア・社会人や、情報系のバックグラウンドが多少ある高校生・大学生を想定しています。すでに物理学や量子力学を専門に学んでいる方には物足りない内容かと思います。数学的な前提知識: 高校数学で勉強するような行列計算を知っていれば大丈夫です。本記事ではなるべく難しい数式を避けた表現を心がけてい...
2年前
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量子アニーリングのクラウドサービスLeapで定式化モデルCQMを使ってみる
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はじめにAIREV株式会社の上里です。量子アニーリングはQUBO(二次制約なし二値最適化)の形で定式化された組み合わせ最適化問題を量子コンピューティングによって解く手法です。したがって、目的の問題をQUBOの形に落とし込むことができれば量子アニーリングを適用することができます。D-waveの量子アニーリングのクラウドサービスLeapで数独を解いてみるでもQUBOと同等なBinary Quadratic Model(BQM)の形で問題の定式化を行いました。しかし、QUBOやBQMでは直接的に制約を表現できない(目的関数にペナルティ項を設ける形になる)、変数のとる値が2値(バイナリ...
2年前
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決定性チューリング機械から量子チューリング機械へ
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現在のコンピュータのモデルについて現在のコンピュータ(ノイマン型コンピュータ)の数学的モデルは、1936年頃にイギリスの数学者であるアラン・チューリング(Alan Turing)により考案されました。このモデルがチューリング機械(Turing Machine)と呼ばれるものです。チューリング機械は図1のように、記号が書き込まれる(無限に長い)テープとそのテープ上を左右に移動するヘッド、そして有限個の状態を持つ有限制御部を構造として持ちます[1]。図1: チューリング機械チューリング機械はノイマン型コンピュータの原型(論理的モデル)であり、それぞれ以下のように対応します。...
2年前
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D-waveの量子アニーリングのクラウドサービスLeapで数独を解いてみる
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はじめにAIREV株式会社の森岡です。この記事では量子アニーリングとは何か、どのように使っていくのか、について解説していきたいと思います。また、D-Wave社が提供する量子アニーリングのクラウドサービスである Leap とそのSDKである Ocean を使って実際に数独を量子アニーリングで解いていきます。量子アニーリングの細かい理論についてはこの記事では扱いません。量子アニーリングを使って例題を解いてみる、という点にフォーカスした記事となりますこと、ご留意ください。 量子アニーリングとは量子アニーリングとは、量子ゆらぎという現象を用いた、組合せ最適化問題の解法のことを指します...
3年前
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量子コンピュータ基礎の基礎
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量子コンピュータとは何か量子コンピュータは、量子力学の現象を利用し、従来のコンピュータでは解くことが困難であった問題を高速に計算するコンピュータです。量子コンピュータと対比され、従来のコンピュータは「古典コンピュータ」と呼ばれます。 量子コンピュータと古典コンピュータの違い量子コンピュータと古典コンピュータの大きな違いは、扱う情報の最小単位です。古典コンピュータでは、0か1のどちらかの状態を持つ「ビット」を最小単位として扱います。ビットは1つずつ独立して状態を持っており、1つのビットの状態が他のビットの状態に影響を与えることはありません。これに対し、量子コンピュータでは、「量...
3年前